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EMS(受託生産)|老舗の金属加工技術を確実に製品へ反映、高品質・量産化を実現

こちらの記事は当社子会社パーソルファクトリーパートナーズ(株)での事例となります。文中の「当社」はパーソルファクトリーパートナーズを指します。


高い金属加工技術を持ち、自転車部品では世界トップレベルの品質を誇るA社。同社工場への一部製造派遣から始まった協力体制は、当社福島ファクトリーセンターでのEMS(受託生産)にまで拡大。老舗の金属加工技術とパナソニックのモノづくりで培った高い製造品質の融合により、組立から検査梱包まで一貫生産できる体制を実現しました。お取引の規模は当初の2000万円から3億円にまで拡大し、現在は設備保守や材料倉庫管理などの関連業務も受託しています。同社との取り組み事例をご紹介します。


クライアント様データ

業種
輸送用機器製造
規模
1000人〜5000人
課題
生産拡大、及び電子加工技術の取り込み
提案
EMSによる、組立から検査梱包・材料倉庫管理まで一貫した生産体制の確立


EMS導入の背景

同社は元々スチールやアルミの金属加工に強みを持ち、自転車部品では世界一のシェアがある老舗企業です。しかし、近年は電動アシスト自転車の需要が高まってきており、金属加工技術に加えてエレクトロニクス関連の技術が必要になりました。金属の加工には高い技術を持つ同社ですが、電動アシストユニットなどの組立には思うように実力を発揮できない状況があったのです。そこでご相談いただいたのが、パナソニックにルーツを持つパーソルファクトリーパートナーズです。


協業内容

当社との協業は、同社自社工場への製造派遣からスタートしました。エレクトロニクス関連技術を持つスタッフを派遣し、電動アシストユニットを完成品に仕上げるまでの工程です。両社で製造チームを組んで行っていました。その後構内請負へ切り替えて製造を継続していました。

ところが、製造派遣や構内請負では対応が難しい問題が発生することがありました。たとえば、購買でのトラブルです。部品の調達はA社で行うため、素材調達に遅れが出た場合、当社側でできることはほとんどありません。生産ラインが止まり、納期が遅れるリスクはすべてA社側が負うことになります。細かな例をあげるとキリがありませんが、お互いの得意とする技術の融合はうまくいっていたものの、その他の部分で連携に支障が出ることが増えていました。

この状態を解消するためにご提案したのが、当社福島ファクトリーセンター(福島工場)でのEMS(受託生産)です。福島工場は元々パナソニックの工場で、50年以上の歴史があります。特にエレクトロニクス関連においては、パナソニックの“モノづくり”DNAが人にも設備にも受け継がれ、組立から検査出荷まで自己完結できる工場機能を有しています。​​​​​​​

設備や人員も含め、EMSで製造工程を丸ごと委託していただくことで、さまざまな状況に対応しやすくなり、安定した生産が可能になります。また、電動アシスト関連以外にも、車載関連や通信機器なども同じ工場内でEMS対応を行っており、増産や減産時にも設備や人員を適正に配置できるメリットがあります。

このような理由から、生産を当社福島工場でのEMSへと移行することになりました。


EMS受託内容と今後の展望

生産体制の移行は、当初は一部の組立から進め、3年間でほぼすべての製造工程を当社福島工場で行えるようになりました。

EMSへの移行にあたっては、当社のパナソニックと同等のモノづくり力、品質対応力を評価していただけました。工業製品に品質保証はつきものですが、特に電動アシストユニットなど、不具合が事故につながる恐れのある製品においては、より高いレベルの品質対応力が求められます。当社工場は、国内車両メーカー3社からの認定を受けており、人命に関わる車載部品製造にも適応しています。


EMS化が進み、部品調達から組立、検査、出荷まで一貫生産体制にしたことで、安定して需要増に対応できるようになりました。現在では製造工程に加え、設備保守や材料倉庫管理などの関連業務も受託、取引規模は当初の2000万円から3億円以上に拡大しています。モデル数の増加などで順調に生産拡大を続けており、今後は一部残っている工程設計や生産設備設計、また機械部品の調達もEMSに完全移行、品質管理まで一貫して行う生産体制を目指しています。


ご紹介したサービスは当社子会社パーソルファクトリーパートナーズにて対応いたします。お気軽にご相談ください。


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