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選考プロセスの問題点からフローの見直しをご提案。採用率改善と人材定着に効果

慢性的な人材不足が続いていた建設会社S社。媒体や人材サービスなど、あらゆるツールを活用して人材採用の機会を増やしていましたが、状況の改善には至らず、苦戦が続いていました。

当社でヒアリングを進めるうちに浮かび上がったのは、選考プロセスの問題点。フローの見直し提案で採用率は大きく改善し、人材の定着にも貢献できました。同社の取り組みをご紹介します。


クライアント様データ

業種
ビル・マンション建設およびメンテナンス
規模
500人〜1000人
課題
施工管理技士の確保、採用率の改善
提案
選考フロー見直し


市場変化への対応が遅れ、慢性的な人材不足に

S社は、ビルやマンションなどの設計・施工、およびメンテナンスなどを行う建設会社です。建物から電気設備、空調設備まで、目的に合わせた最適な機能と構造の設計に定評があり、企画からメンテナンスまでワンストップで顧客ニーズに応える提案力を強みとしています。

人材採用についても、会社の実績とブランド力で、高い技能と顧客目線の企画遂行能力を併せ持つ技術者を確保してきました。しかし、新規建築案件の増加や労働人口の減少により、近年は採用に苦戦。年間の採用予定数を確保できない状況が続いていました。

応募者数を増やすため、あらゆるツールを活用して機会を増やしていきましたが、状況は改善しないまま。手詰まり感のなか、当社に人材紹介のご相談をいただきました。


ヒアリングで明らかになった選考プロセスの問題

同社で行っていた採用の母集団形成は、一般的な求人媒体を使った募集やダイレクトリクルーティングです。内容は、求職者が「働きやすい」と思える魅力的なもので、モバイルを利用した直行直帰の推奨や残業削減施策など、社内で進行中の働き方改革をうまく盛り込んでいました。

問題があったのは採用プロセスの方です。書類選考の基準が厳しく、他社と比較して通過率が低い状態にありました。工事技術や経験に加えて、転職歴や転職理由など、様々な条件をクリアする必要があり、なかには現在の転職市場にそぐわない内容も含まれていました。

たとえば空調設備工事の現場では、「中央監視によるビル管理システムの経験」が必要とされ、若年層の採用にも適用されていました。ビル全体での集中管理システムが浸透してきたとはいえ、やはり比較的最近で、かつ規模が大きいビルに限られます。地場の企業だと手掛けることが難しい案件でもあり、若年層で扱ったことのある人材となると、極めて少なくなります。

このような例が採用現場ごとにあり、さらに必要スキルや重視するポイントも異なっていました。そのため、このまま当社で人材のマッチングを進めても、根本的な採用率の改善には繋がらないと判断。改めて各現場に要件ヒアリングを行いました。

その結果、現場が求める技術レベルや要件の範囲、優先順位に、書類選考との乖離があることが判明。実際のところ、書類選考で求められる要件レベルよりもかなり緩い条件で、現場は人材を必要としていました。


現場への権限委譲で選考がスムーズに

さらにヒアリングを進めていくと、選考プロセスに齟齬が生じている原因が見えてきました。そもそも各現場管理者が書類選考に関与しておらず、書類に目を通すのは1次面接が決まった人材のみ。現場の育成で対応可能な人材でも、書類選考で基準未満とされていることに気付いていませんでした。

また、書類選考の要件を決めているのは全体の統括責任者で、現場の“肌感覚”のような意見が選考基準に反映されにくい状態。売り手市場となった現在の転職市場にマッチしていない状況でした。

そこで、まずは各現場で一人でも多くの応募者と会えるよう、書類選考の担当変更を提言し、統括責任者ではなく現場管理者が行えるよう働きかけました。フロー変更による書類選考、面接回数増については、Web会議システムを活用するなどして対応。現場の負担増加をなるべく抑える施策と合わせ、選考プロセスを見直しました。

書類選考を現場に任せたことで、求める要件とのミスマッチが減少し、書類通過率は上昇。多様なキャリアから人物・ポテンシャル重視の採用ができるようになりました。また、現場での育成意識も変わり、離職率の低下にもつながっています。


本事例に限らず、売り手市場・人手不足と言われる業界や職種では、やみくもに応募者を増やすより、社内の制度や選考プロセス見直しが有効となるケースが多くあります。当社​​​​​​​は人材エージェントとして、ただマッチする人材を紹介するのではなく、採用活動全般の課題にお応えするパートナーでありたいと考えています。

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