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転職市場に即戦力人材が少ない分野、コア技術のスキル転用で他業種からのマッチングに成功

新工場の建設など、積極的に投資を進めていたA社。しかし、生産ラインに特殊な工程が多い蓄電デバイス製造、さらに同社独自の高い技術要件がネックとなり、人材採用に課題を抱えていました。国内には同業メーカーが少なく、転職市場での即戦力人材は期待できない状況。ご提案したのは工程ごとのコア技術の見極めと、他業種からのスキル転用によるマッチングでした。


クライアント様データ

業種
車載機器製造
規模
20万人以上
課題
特殊な分野で、転職市場に経験者がほぼいないなかでの人材確保
提案
コアスキルを推定、近似技術を持つ人材を提案


エンジニア募集の背景

A社は車載機器、駆動用蓄電デバイスを開発・製造するエレクトロニクスメーカーです。近年、蓄電デバイスの需要は、欧州のディーゼル車不正問題に端を発したEV(電気自動車)シフトや、中国の国策によるxEV(電動車)生産増などにより急激に増加。世界的な需要に応えるため、同社でも生産ラインの増強や生産品質強化が急務となっていました。

新工場設立や既存生産ラインの増強など、蓄電デバイス増産への積極的な投資を決めた同社ですが、人材採用に苦戦していました。半導体や家電製品とは異なり、蓄電デバイス製造には特殊な工程の生産ラインが必要です。さらに同社では、生産設備を内製化しブラックボックス化するなど、独自の高い生産技術を確立しており、対応できる技術者の確保がより困難になっていました。


コア技術を見極め、近似技術を持つ人材から選考

同社から、当社パーソル パナソニック HRパートナーズの人材紹介サービスにご依頼いただいたのは、当初は蓄電デバイス分野経験者の紹介でした。しかし、日本国内に蓄電デバイスメーカー自体が少なく、さらに同社独自の条件として「生産設備の開発」まで経験があるエンジニアとなると、そのまま当てはまる人材を探すのは極めて困難です。

そこで、まずはニーズの分解と再構築の採用コンサルティングを行いました。生産ラインを見学し、現場エンジニアへのヒアリングを行うことで、各生産工程のコア技術を把握。エンジニア経験を持つコンサルタントの技術知識を元に、そこからコア技術に近い技術を抽出しました。例えば電極塗布工程であれば、印刷技術に近く、業種は異なっていても“転移可能スキル”として印刷業界の人材も候補になります。

さらに、生産工程全体の経験を求める募集要項を軌道修正し、「混錬・塗布・圧延・乾燥・巻き取り・溶接・画像検査」など、工程ごとにニーズを切り分け。配属の実態と同様に、担当工程ごとに近似技術を持つ人材から選考する方式に変更しました。


他業種からの採用で、より分野特化した強みを発揮

採用戦略の再構築後、最初にご紹介したのは30代なかばの製鉄メーカー生産技術エンジニアの方です。

当初の面談では、漠然と同業での転職を希望。初の転職活動で、ご自身でも強みの把握ができていない状況でした。当社コンサルタントから技術面を詳しくヒアリングしたところ、薄板製鉄ラインにおいてロール to ロールの工程に豊富な経験をお持ちと分かりました。これは蓄電デバイス製造における「圧延」工程で活かせる技術です。

早速A社の蓄電デバイス事業からのオファーをご紹介したところ、積極的に投資を続けるA社の事業姿勢や、低炭素社会づくりの一翼を担う社会貢献度の高い事業であることなどに興味を持たれ、応募を決められました。現職の製鉄メーカーとは分野違いですが、専門技術や業務理解を高く評価され、前職よりも高い職位・処遇にて転職が決まりました。

A社では、この戦略再構築後の採用方針により、特定分野に強みを持つ技術者が確保できるようになりました。結果として、スキーム全体で年間数十名を採用。蓄電デバイスの生産拡大に結びつけることができました。


本事例に限らず、売り手市場・人手不足と言われる業界や職種では、やみくもに経験者を探すより、選考自体の見直しが有効となるケースが多くあります。当社は技術に強みを持つ人材エージェントとして、ただマッチする人材を紹介するのではなく、採用活動全般の課題にお応えするパートナーでありたいと考えています。


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