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設計業務改善のために知っておきたい現場の課題と改善方法

「自社の設計業務を改善したい」と感じながらも、具体的にどのような方法で改善を図ればよいか分からずにお悩みの企業さまもいらっしゃるのではないでしょうか。

設計業務の改善を行う方法の一つに3DCADの導入・活用があります。導入の際は、現在の課題に併せて、3DCADの導入でどのようなことを改善できるかを理解したうえで運用を始めることが大切です。

本記事では、設計現場における課題と設計業務を改善する方法について解説します。


目次[非表示]

  1. 1.設計現場における技術の変遷
    1. 1.1.2DCADの活用
    2. 1.2.3DCADの導入が開始
  2. 2.設計現場における現在の課題
    1. 2.1.①設計の変更が多い
    2. 2.2.②ベテラン技術者への属人化
    3. 2.3.③十分な設計時間の確保が困難
  3. 3.設計業務の標準化による改善
    1. 3.1.業務標準化
    2. 3.2.3DCADへの移行
  4. 4.設計業務改善の手順
  5. 5.まとめ


設計現場における技術の変遷

3DCADの技術が浸透しつつあるなか、設計現場における技術はどのような変遷を経てきたのでしょうか。ここでは、2DCADと3DCADの技術活用の流れについて、以下で解説します。


2DCADの活用

2DCADの歴史は、1963年に有名ソフトがリリースされたことによりスタートしたといえます。

一部の大手企業が導入後、コンピューターの普及とともにCADソフトも広く活用されるようになりました。無料で使える汎用CAD市場が成熟したことで、2DCADがスタンダードとなったのです。


3DCADの導入が開始

1990年代以降、大手家電メーカーや自動車メーカー、建築業界を中心に3DCADの導入が始まりました。初期の3DCADで頭角を現していたのは、外観を面として表し、内部が空洞のサーフェスCADです。

その後、パソコンの小型化やソフトウェアの低価格化に伴い、中堅・中小規模の製造業でも普及が進み現在に至ります。なお、現在主流となっているのは質量や体積など中身の計算も可能なソリッドCADとサーフェスCADを併せ持つタイプです。



設計現場における現在の課題

業務改善を図るためには、設計現場において使用できる技術の変遷を理解したうえで、現状の課題を把握することも欠かせません。ここでは、設計現場における課題を3つ紹介します。


①設計の変更が多い

1つ目の設計現場における課題として、設計の出図や出図後の修正変更が多いことがあります。

2DCADの場合、現状を把握したうえで「どの部分を何cm伸ばす・縮める」などの調整を行わなければならないため、変更部分を図面に落とし込みづらいのが特徴です。


②ベテラン技術者への属人化

2つ目はベテラン技術者への属人化です。

人材が不足していることに加えて、若手への技術承継が十分ではないことから、特定の技術者に業務が集中してしまう状況に陥りやすく、技術力の低下が懸念されます。


③十分な設計時間の確保が困難

3つ目は設計時間を十分に確保することが困難であることです。

この課題は、先に述べた課題とも通じることですが、技術力のある人材が不足していること、高品質・短納期が求められる市場に対応しようとすることによって引き起こされていると考えられます。



設計業務の標準化による改善

設計業務改善に向けて2D設計をいきなり3D設計に変えようとしても、設計者の負担や教育、コストなどが障壁となり、現場の反発を生むことがあります。そのため、一歩ずつできる箇所から改善することが求められます。

まずは、設計部門における業務標準化について考えてみましょう。


業務標準化

特定の担当者しかできない設計業務をデータ化して、属人化を防ぎながら業務に携われるようにすることが重要です。

データ化すれば新規設計を繰り返す必要がなくなります。過去の設計が流用できるようになり、業務効率が改善されます。標準図面として社内で共有して、類似部品の設計に流用できる環境を整えましょう。


3DCADへの移行

2D図面では試作品が完成してから発覚するような部品同士の干渉も、3DCADでは図面上で確認できるため、手戻りを防いでなどの工数を削減することが可能です。

さらに、立体的なイラストを作成しなくても、3DCADによるデータ活用で顧客とのやり取りができるようになります。



設計業務改善の手順

設計業務の標準化を行う際は、以下の手順に沿って見直し・改善を進めましょう。

  1. 課題の明確化
  2. 業務改善案の策定
  3. コストの算出

はじめに行うのが設計現場の課題を洗い出すことです。現場スタッフにヒアリングを行うことで「業務が属人化している」「業務に充てる時間が不十分」などの課題を明確化します。

次に行うのが業務改善案の策定です。この段階では、設計現場での課題に優先順位をつけます。仮に、業務の属人化解消を優先させる場合、属人化している業務内容とともに、ベテラン技術者から若手へ引き継ぐ場合にどのくらいの時間がかかるかという点も踏まえて改善案やフローを検討します。

「ツールを導入する」「3DCADへ移行する」などの改善案を策定した後、必要なコストを算出します。導入にかかるコストを算出することはもちろん、ツールやデータの活用によって削減が期待されるコストも算出しましょう。



まとめ

製造業の設計現場には、人材不足や技術の承継が不十分であること、品質の均一化や設計時間が十分に確保できないことなど、さまざまな課題があります。

これらの課題解決に有効とされるのが、設計業務の標準化や3DCADへの移行です。一方で、ツールの導入やデータの活用は定着までに一定の期間を要する点も理解しておかなければなりません。

設計現場の業務改善には、現場の声に耳を傾けて改善策の検討を十分に行い、優先順位の高い課題から一つひとつ解決していくことが重要です。

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