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設計の3D化に外国人エンジニアを活用。特別な受け入れ準備なしで即戦力に

K社は半世紀以上の歴史がある工事車両の専門メーカーです。国内シェアトップの製品を複数持つ業界のリーディングカンパニーですが、設計・開発の3D化に伴う人材確保に課題をお持ちでした。

転職市場に対応可能な技術者がほぼいないなか、当社がご提案したのはベトナム人エンジニア派遣でした。今回は、同社との取り組みについて技術部 部長の本村様にお話を伺いました


クライアント様データ

業種

工事車両メーカー

規模
売上120憶/従業員200名
課題
設計図面の3D化に対応できる人材の不足
提案
iCAD活用促進とベトナム人エンジニア派遣


図面の3D化を決めたが、社内になかなか浸透しない状況


ー御社では昨年iCADを導入、さらにCADオペレーターとしてベトナム人エンジニアを採用されました。図面の3D化をはじめ、モノづくりのやり方を大きく変化させている印象ですが、どのような背景で進められたのでしょうか。


本村氏:3D化に関しては、やはり時代の流れは大きな理由になります。当社は工事車両の専門メーカーとして半世紀以上の歴史があり、手書き製図の時代から設計・開発を行ってきました。ドラフターを使った職人技が必要だった時代ですね。そこからCAD(2D)、現在の3D化にまで、時代に合わせて対応を進めてきました。

モデリングされた3D図面はパッとみて分かりやすいので、技術者以外とのやりとりが簡単にできますし、資料やマニュアルを作る際にも立体イメージがあると便利ですよね。メリットが多いので、実は3D化の話自体はもっと以前からあったんです。昨年より前に、一部ではすでに3DCADを導入していました。しかし、なかなか社内に浸透しなかったんです。


ーなにか3D化が進まない理由があったのでしょうか。


本村氏:当社工場は基本的に組立がメインで、設計は社内で行いますが、製造は各町工場と協力しながらモノづくりを行っています。そこでのやりとりは2D図面なんですね。つまり社内での設計を3D化しても、2D図面の書き出しは変わらず必要になります。単純に負担が増えますよね。ベテラン勢にとっては、だったら最初から2Dで図面を描いた方がいいということになります。当初、このあたりのルールをあいまいにしたまま3DCADを導入したので、環境整備がうまくできず、3D化が思うように進みませんでした。

でもこのまま技術者に負担をかけて通常の業務を止めるわけにはいかない。そんなときに御社からiCADを使えるベトナム人エンジニア派遣をご提案いただき、3D図面をメインに扱う人材として採用を決めました。彼らが3Dを活用することで、徐々に設計側にも浸透していくと考えてのことです。
 
また、同時にiCADへの切り替えもスムーズにできて助かりました。当時使用していた3DCADソフトに多少苦戦していたので、iCADは扱いが比較的簡単で動きも軽くよかったですね。 


ーありがとうございます。そのような背景があったのですね。


ベトナム人エンジニアの仕事ぶりについて


当初は2名、現在では3名のベトナム人エンジニアを採用いただいていますが、技術面や人柄などで、日本人との違いを感じることはありますでしょうか。


本村氏:それが、まったくないんですよ(笑) 。拍子抜けするくらい。来る前は言葉が通じるかなという思いも多少ありましたが、問題なくコミュニケーションできています。真面目だし、業務に取り組む姿勢などはむしろ日本人より前向きです。もちろんベトナム人なら全員そうというわけではないでしょうけど、3人とも疑問に思った部分は納得するまで聞いてくるし、他部署とも積極的にやりとりしています。製造現場に連れて行くと、真剣に作業をみて質問するので、製造部の社員 からも人気ですよ。私にもよくLINEであれこれ送ってきてくれます。


ー部長とLINE交換もしてもらっているのですね(笑)。会社全体で仲間として受け入れる、御社の社風あってこそだと思います。ありがとうございます。
ベトナム人エンジニアの真面目さを評価いただくことは、やはり多くありますね。


本村氏:古き良き日本人といいますか、我々昭和世代とは感覚が似ている気がしますよね。この前も梁(はり)の複雑な強度計算をやってもらったんですが、業務時間内に解決できなかったんです。そうしたら帰ってからずっとやっていたみたいで、翌朝には答えを持ってきていました。結果についてメンバーとあれこれ議論したりして、技術を身につけたい、成長したいという意欲がものすごい。若い頃を思い出すというか、打てば響く感じがありますね。


−当社のマイグレーションセンター(※)内でも梁の荷重について話していました。あちこちで聞きながら、解決しようとしていたんですね。

※当社内の2D図面の3D化を請け負うマイグレーションセンター。常時10名のベトナム人エンジニアが稼働。 


本村氏:モノづくりには、なにより好奇心が大事です。与えられるのを待つだけ 、言われたことしかしないなど、 受け身ではやはり厳しい。ベトナム人はその大事な部分を持っている方が多いのかもしれませんね。


外国人エンジニアを受け入れることに対する社内の反応


―ベトナム人エンジニア派遣活用にあたって、当初の社内の反応はどうでしたか。


本村氏:こちらも特に問題はありませんでした。当社だけでなく、今は海外にも採用の目を向けるのは当たり前になっているかと思います。3D化が必要なのに人材がいないという部分で苦労もしていましたので、社長や人事の理解もありましたし。ベトナムNo.1の理系大学(※ハノイ工科大学)を出て、3DCADのスキルを持つ人材というだけでも説得力十分でしたが、加えて日本での生活基盤のフォローや、事前の教育体制もしっかりしていて安心できました。こちらに特別な受け入れ体制は何も必要なかったですね。日本人採用と変わらないような。


ありがとうございます。現地に根を張った活動を続けてベトナム人との信頼関係を築いてきましたので、人材層とサポート体制を評価いただけるのは、この上ない喜びです。


本村氏:今はまだ未定ですが、彼ら3名の成長次第で当社の外国人採用の戦略が大きく変わるでしょう。現場の実感として、オペレーターで終わらせるのはもったいないと感じています。設計はすぐ身につく技術ではないですが、あの前向きさであればいずれ追いついてきます。日本に長い期間いたいと話していますしね。こちらとしても、何年かかってもしっかり教えていきたいと思っています。


本日はありがとうございました。 


取材を終えて

ベトナム人エンジニアの活用について、関心はあるものの実際に受け入れる場合の準備や受入れ後の対応などに懸念を感じられる企業様は多くいらっしゃいます。当社では入国前から信頼関係を構築し、入国後の生活のサポートまで専任の担当がフォローしていますのでいつでもご相談いただけます。小さな一歩が期待以上の効果をもたらしています。



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